瀉
「こちらの厠は……」
と、白石は清水屋のはばかりをほめた。
「いつも掃除が行きとどいていて気持ちがよい。召使いのしつけがよく出来ているせいでしょうな」
「いえ、厠の掃除はやつがれの女房がいたします」
と清水屋は言い、お気に入りましたらどうぞたびたびお使いくださいましと笑った。
瀉(下痢)に悩まされる新井白石が民家のトイレを拝借。まったく身につまされる話だが、清潔なところをちゃんと褒めてるところが小ツボ。
- [2007/03/30 02:02]
- 本 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0) |
- この記事のURL |
- TOP ▲
何ひとつまなばない
「酔っぱらいは何ひとつ学ばない。酔っぱらいはただずるずると崩壊していくだけさ。その崩壊の過程のある部分は、なかなか愉快なものだ」、彼はもう一口酒を飲んだ。それでグラスはおおかた空になった。「しかしそれ以外の部分はとんでもなくおぞましいものだ」
(「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー 村上春樹/訳)
酔っぱらいを素描するとこんな感じだろう。もう酔っぱらいってのは善とか悪とかじゃないんだよね。
- [2007/03/21 02:43]
- 本 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0) |
- この記事のURL |
- TOP ▲
スクール・カラー
「これがうちのスクール・カラーなんだよ。当組織の精神を表している。ああ、グレーじゃないものも少しはあるよ」
彼は机の抽斗をあけ、二十センチほどの長さの葉巻を一本取り出した。(「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー 村上春樹/訳)
グレーの捉えられ方が日米で違うと思うけど、なんともおかしい。
- [2007/03/18 02:13]
- 本 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0) |
- この記事のURL |
- TOP ▲
おおむね
「彼は三十七歳で結婚したわけですね。女というものがおおむねわかっている歳です。おおむねというのは、女というもののすべてを知ることは誰にもできないからです」
(「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー 村上春樹/訳)
こんなセリフを、女と差し向かいで言えるのは、胡散臭い美容師とフィリップ・マーロウくらい。
- [2007/03/16 02:05]
- 本 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0) |
- この記事のURL |
- TOP ▲
鳩尾
「私は思うのですが、生命を有している文章は、だいたいはみぞおちで書かれています」
(「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー 村上春樹/訳)
これはあとがきからの引用。チャンドラーの言葉を村上が訳したもの。俺はみぞおち文章書けてねえなぁ。
- [2007/03/13 02:25]
- 本 |
- トラックバック(0) |
- コメント(0) |
- この記事のURL |
- TOP ▲